2007年12月の研究会報告
日時 2007年12月1日(土)15:30~18:45
会場 麻布中・高校
1 | 水波とすだれ波動実験器 | 石井登志夫 |
2 | 光の分散と合成 | 上田悦理 |
3 | DVD実験集の本 | 石崎喜治 |
4 | FMCE実施結果報告 | 岸澤眞一,増子寛,宮崎幸一 |
5 | つり下げられたロープを伝わる波 | 岸澤眞一 |
6 | 国際物理オリンピック報告 | 鈴木亨 |
7 | 硬球キャノン | 喜多誠 |
石井さん 以前石崎さんが紹介していた雨樋を利用した波の実験器を,透明なポリプロピレンを使って自作しました。横からでも水波が観察できます。
同じく石井さん 中央に幅広のゴムひもを使ったすだれ波動実験器です。張力も自由に変えられます。
上田さん 台形プリズムを使って光の分散を観察します。蛍光灯スタンドに,長方形の穴を開けた黒い紙を貼って光源とします。穴の大きさによって,スペクトルの見え方が違ってきます。
みんなで,台形ガラス越しに蛍光灯を覗いているうちに,黒板にチョークで書かれた線でもスペクトルが見えることがわかりました。黒板にライトを当て,みんなで見ているところ。
増子さん,宮崎さん,岸澤さん FMCE(力と運動に関する概念評価問題)の実施経過報告です。それぞれの学校で実施した結果を持ち寄りました。誤答パターンを解析していくと,課題も見えてきそうです。Redishらの授業実践結果と比較してもあまり遜色のない結果でした。日本の物理教育も捨てたものではない?
岸澤さん 物理同好会では,つり下げられたロープを伝わる波の速さについて研究しています。張力は上ほど強いので,上るにしたがって波はだんだん速くなるはずですが,何回実験してもほぼ等速です。下りでもやはり等速です。手で揺らしているので張力が発生するのではないかとか,ヤング率は関係するのではないかとか,様々な意見が出されました。
鈴木さん 今夏にイランで開かれた物理オリンピックの報告です。参加2年目にしてすばらしい成果。
物理オリンピックの問題の一部です。
喜多さん 今年の夏期大会で市江さんと林さんがピンポンキャノンを紹介していましたが,喜多さんが硬球キャノンを作りました。左の写真が今回工夫したところ。パイプに直接セロハンテープを貼るのではなく,四角い穴を開けたアクリル板にテープを貼ると,失敗がないそうです。実際にやってみると,恐ろしい勢いで硬球が飛び出しました。