2021年11月の研究会報告
日時 2021年11月27日(土)15:30~18:30  会場 麻布中・高校/zoom

1
ダイソーの磁石を使用した力学的実験 森 弘之
2
単振動のエネルギー -検証実験から探究実験へ- 増子 寛
3
電場の観察実験装置の工夫 石井 登志夫
4
仕事と運動エネルギーの授業報告 岸澤 眞一
5
Force Power 飛んでる矢 広井 禎
6
物理基礎における論証科学としての力学の授業-公式暗記にさようなら- 磯部 和宏
7
測距センサとマイコンを用いた運動の法則の生徒実験 今和泉 卓也


 
今回は初の試みとして、麻布中高の会場だけでなくzoomも併用した、ハイブリット型の定例会だった。現地会場には16名、zoomが16名、計32名の参加があった。実際に顔を合わせ実物を見るメリット、遠隔地でも参加できるメリットを感じるとともに通信環境や運営の課題も明らかになった。回を重ねてより充実したものにしていきたい。


 
森さん ダイソーの磁石を数個を重ねて、高さを調整できる黒板演示実験用振り子や、多数の振り子をクリアファイルを短冊状に切ったもので接続した波の説明装置を紹介してくれた。

 
増子さん スマートカートで単振動のエネルギーが保存することを示す実験。やってみるとばねの運動エネルギーのためグラフはボコボコする。こうしたことを考えさせると検証実験が探究実験にもなる。

 
石井さん 容器に水を張り電位を測定してグラフを描く実験と、ジオラマパウダーで電気力線を可視化する装置を紹介。電極の上に容器ごと載せるので油の処理も不要となり、連続授業でも対応しやすい。

 
岸澤さん 運動エネルギーと仕事の実践報告。運動エネルギーと仕事の違い、仕事の負と力の負の混乱が見られたが、生徒の間違いをもとにした復習問題を丁寧に行うことで、理解度は向上していった。


広井さん プリンキピア出版から150年以上後のヘルムホルツでさえもエネルギーを力と呼んでいる。まず力がどのようなものかを伝えるためにも、力を正しく定義することを大事にした授業にしたい。


磯部さん 必修の物理基礎を受けて意識がどう変わったか、生徒にアンケート調査を行なった。物理は暗記科目だと思う生徒も6割程度いたが、反転授業を行ったり議論をさせる等で、生徒の意識が変化も。


今和泉さん マイコンを用いて2000円程度で生徒実験ができる装置を紹介。さらにM5stack上にグラフを表示させたり、結果を読ませたりすることで、視覚障がい者にも対応したものを開発中。