2022年11月の定例会(オンラインとのハイブリット)報告
日時 2022年11月26日(土)15:30~19:10  会場 麻布中・高校&Zoom

1
力くらべ 石﨑 善治
2
光電効果の話題3つ 右近 修二
3
シャトルケースとPhyphoxで気柱共鳴の実験 湯口 秀敏
4
国際バカロレアDP物理HL実践報告(途中経過) 北岡 和樹
5
力学台車を引く力 石井 登志夫
6
角運動量保存 増子 寛
7
熱平衡 増子 寛
8
倫理他の教科書 廣井 禎
9
物理でリスニングテストしてみました 今和泉 卓也


 
定番になった麻布中高会場とzoom配信のハイブリット開催。現地18名とzoom28名の合計46名の参加があった。オンラインも便利だが,顔を合わせて幅広く情報共有できるのも研究会の魅力。


 
石﨑さん 盲学校での工夫を紹介。手でばねはかりを持つのではなくジャッキを使用したり,記録の残る握力計で力比べをするなど,通常級にも活かせる工夫だ。新たに出版された実験書も必見。

 
右近さん 箔検電器で光電効果を演示する際,事前に箔を帯電させず,紫外線を当てて箔を開かせる手法の紹介や,ミリカンのプランク定数測定実験で,測っている仕事関数はどこの金属なのかを指摘。

 
湯口さん 実験講習会でも紹介されたPhyphoxで共鳴実験。倍音の振動数も正確に出る。簡単に見られるようになったのは大きな進歩。生徒は基本振動の予想やスマホの使い方でやや時間がかかるようだ。

 
北岡さん 国際バカロレアDP物理HLhs5人が受講している。生徒同士が活発に議論する様子が見られる。実験の誤差の評価もレポートに書かせており,実際に最終試験に出題されるとのこと。


石井さん 加速度未習の生徒に慣性質量を教える公開講座のプラン。質量の異なる力学台車をメジャーで引いたり,台車1台をメジャー1本で引く場合と台車2台をメジャー2本で引く場合を比較した。


増子さん 「中心力がはたらき角運動量が保存していれば,半径を半分にすると,速さは2倍,角速度は4倍になる」ことを実験しcapstoneで示した。定性的に見せることが多かった実験の定量分析。


増子さん 64℃の水と22℃の水を,アルミ板で仕切り接触させる。温度差が大きいとアルミ板を通した熱の移動が優勢だが,温度差が小さいと発泡スチロールを通して外へ出る熱が顕著に見えてくる。


広井さん 倫理の教科書での物理学者の記述のように,概説だけではよく伝わらない。我々が生徒に教えるときも同じことが起こるだろう。「物体の運動」で生徒は何を想像するか?鳥観図を示したい。


今和泉さん 英語を真似して物理の試験でリスニングを行った。うなりを聞かせておおよその振動数を当てさせる問題と矩形波などとsin波を見分けさせる問題を出題した。生徒からも大きな反響あり。