2021年3月の研究会(オンライン)報告
日時 2021年3月6日(土)14:00~17:10  会場 Zoom上にて

1 圧力と浮力の授業報告 石井 登志夫
2 物理基礎力学分野におけるオンデマンド型授業と対面授業の双方を意識した授業づくりの振り返り 今井 章人
3 英国パブリックスクール Winchester Collegeにおける等加速度直線運動の公式の取り扱い 磯部 和宏
4 パワポのアニメーション機能の紹介 喜多 誠
5 水中の電位分布 増子 寛
6 意外と役立つ質量中心系 ー衝突の解析ー 右近 修治
7 ポテンショメータを使った実験Ⅱ(オームの法則など) 湯口 秀敏
8 接触抵抗について 岸澤 眞一
9 主体的な学習の前提として 本弓 康之
10 回路カードを用いたオームの法則の実験 大多和 光一
11 中学校における作用反作用の法則の授業について 清水 裕介
12 動画作成のときに意識してみてもよいこと 今和泉 卓也



今回は総会があるため30分早く開始。41人が参加し,4月から教壇に立つ方も数人。がんばれ若人!


 
石井さん 4時間で行った圧力・浮力の実践報告。100均グッズで大気圧から入り、圧力差が浮力につながる話に。パスコセンサを使ったりiPhoneの内蔵気圧計を使ったり。教員が楽しんでいる好例。

 
今井さん オンデマンド型でも活用できる実験動画の棚卸し。動画とグラフがリンクしていると状況がわかりやすい。モーションキャプチャなども利用して、映像から分析ができるのは、動画ならでは。


磯部さん 8月例会でも報告があったv2-v。2=2axの式の是非。SUVATの等式と呼ばれるらしい。
数学的な意味はあるが公式暗記には向かわせたくない。頭文字のSは space か displacement か。

 
喜多さん オンデマンドで授業する機会が増えたので、パワーポイントでアニメを作ってみた報告。
波動分野は動きをイメージさせたいので効果的に用いていきたい。

 
増子さん 36Vを水深2.7cmの水槽にかけると16mA程度流れる。このときの電位分布を測定した話。
LEDで視覚的にもわかりやすい。足の長さを変えたのは工夫。LEDを入れると全体の抵抗も変わる。


右近さん 質量の違う物体同士の二次元平面衝突に関して。質量中心系の座標を導入することで概念的・直感的な理解が可能になる。ベクトルで考えるメリットを感じさせる話題であろう。

 
湯口さん 11月例会で紹介したポテンショメーターを使って、実際の回路実験をやってみた報告。
電流ー電圧グラフが大変きれいにとれている。実験が簡便になりそうである。

  
岸澤さん 接触抵抗が影響するような実験は4端子法を採用しよう。電池の内部抵抗を測定するときも電池ボックスなどの接触抵抗が効いてくる。「内部抵抗」にひっくるめてしまわないようにしたい。


本弓さん IB(国際バカロレア)が3年目となった。記述アンケートから見えてきた「習ったから、知っている」という状態の生徒が気になる。考えなければいけない、という状況に生徒を置くには?

 
大多和さん 11月例会で紹介した回路カードを使って、オームの法則の実験をやった紹介。乾電池の個数を増やしたり小型電源装置を用いることで、電圧を変えて電流値を測る。


清水さん 中学校で行った作用反作用の実践報告。具体例から「作用反作用」を発見し、つり合いとの違いを探っていく流れ。中学生が言語化するのはやはり難しいが、実例を豊富に扱うことは大切。


今和泉さん 緊急事態宣言を受け、生徒の接触を減らすために実験ができず、動画をたくさん撮った。放送大学に近づきがちだが「見ている人の脳みそをざわつかせる」ことが大事。